ヘルペスウイルスは、「潜伏感染」をするのが大きな特徴です。一度感染すると、症状が治まった後も神経節(神経の接続部分)にウイルスが潜伏。普段は症状が出てこないのですが、疲労や病気で免疫力がダウンするとウイルスが再び増殖を始め、皮膚や粘膜に症状が現れるのです。
しかし、現在のところヘルペスウイルスを完全に取り除く方法はありません。症状が現れたら早めに医療機関を受診し、抗ヘルペス薬を使用するなどの治療で症状を和らげるのみとなります。また、ヘルペスは人にうつしやすい病気のため、患部に触れた手で人に触らない、他の人と同じタオルや衣類を使わない、食器などをよく洗う、といった対策が必要です。
ヘルペスとは、ヘルペスウイルスが皮膚や粘膜に感染して起こる症状。ヘルペスウイルスは1種類ではなく、感染する種類によって症状も異なります。人に感染する主なウイルスは以下の通り。
一般的に見られるのは単純ヘルペスウイルスで、身体のどの部分にも感染するのが特徴。とくに代表的なのは口の周りにできる口唇ヘルペスと、性器周辺に症状が見られる性器ヘルペス。皮膚や粘膜に発疹や水ぶくれが発生し、1~2週間ほどで自然治癒します。
健康なときは姿を現さないヘルペスウイルスですが、ひとたび免疫力がダウンするとあれよあれよという間に増殖し、症状を再発させる厄介なものです。しかし、免疫力がしっかりと機能していれば、ヘルペスウイルスが暴れ出すことはありません。つまり、免疫力の低下を防ぎ・免疫力が高い状態をキープすれば良いのです。これは再発だけでなく、予防にも効果的です。
免疫力を高めるには、まず栄養バランスのとれた食事が第一。とくにアミノ酸・必須脂肪酸・ビタミン・ミネラルといった栄養素は免疫力をサポートする栄養素なので、意識的に摂取していきましょう。肉や魚に含まれるアミノ酸は、良質なものをバランスよく摂ることが重要。必須脂肪酸・ビタミン・ミネラルは体内で合成することができないため、毎日十分な量を補給することが大切です。
他にも、規則正しい生活リズムや十分な睡眠時間の確保・ストレスを溜め込まないことも免疫力の維持には重要な要素。また、一度ヘルペスにかかった人は紫外線が再発の引き金となるため、普段からしっかりと紫外線対策を行いましょう。