免疫力を高めるとともに「基礎代謝を上げる」ことも意識すると、より高い効果が得られます。免疫力と基礎代謝は私たちの体にどんな影響を与えるのか、ふたつの関係についてご説明しましょう。
基礎代謝とは、私たちが生きるうえで欠かせない呼吸や体温調整に必要なエネルギー代謝のこと。
1日の消費エネルギーの70%は基礎代謝が占めています。
この基礎代謝が低い人は低体温の傾向があり、「食べる量は少ないのに太りやすい」「たくさん寝たのに疲れている」「冷え性」「風邪をひきやすい」「落ち込みやすい」などの症状を訴える人も珍しくありません。
体温が1℃低くなると免疫力は30%低下すると言われていますが、基礎代謝も同様で、体温が1℃低くなると12~13%低下すると言われています。
また基礎代謝も免疫力同様、20歳前後をピークに減少し、50歳前後でさらに減少していきます。
基礎代謝が悪くなると胃腸の動きがにぶくなり、老廃物がスムーズに排泄されず、吹き出物やクマができるといった肌トラブルも引き起こします。
また、血流が悪くなるので、水や老廃物がたまってむくみ体質になり、セルライトもできやすくなります。
セルライトができるとリンパや血管が詰まりやすくなり、さらに身体が冷えるという悪循環を引き起こします。
基礎代謝は筋肉量と比例しているため、筋肉をつけることが大切。
こまめに身体を動かしたり、身体を温める食べ物を積極的に摂取していきましょう。
免疫力と基礎代謝を高めるには、有酸素運動が最適。
有酸素運動は糖と脂肪を均一に消費するため、ダイエット効果も高く、美容意識の高い女性にもおすすめです。
呼吸を整えて新鮮な酸素を体内に取り入れることで、リラックス神経である副交感神経が活発になり、これにより自律神経が整って免疫力が高まると言われています。
有酸素運動といえば、ジョギング、ウォーキング、水泳、ストレッチ、サイクリング、ヨガなどが代表的なものです。
これに対し、短距離走など短時間に激しく動く運動を無酸素運動と呼びます。
有酸素運動と無酸素運動を適度に組み合わせると基礎代謝がより高まるので、ぜひ取り入れてみてください。
運動を行なう場合、朝はまだ自律神経が活動の準備段階なので、激しい運動は避け、ゆったりとした動きで身体を目覚めさせてください。朝日を浴びながらのウォーキングなどは気持ちいいですよね。
負担のかかる運動は、エネルギー代謝やホルモン分泌が活発で、心肺機能も高まっている昼間に行なうようにしてください。
夜は、質の良い睡眠をしっかりとるため、ストレッチなど、疲れをとるための運動で身体がお休みモードに入るよう備えましょう。
いずれにしても毎日続けることが大切で、ホルモン分泌も安定し、免疫力UPにも繋がりますよ!
ただし、現在持病を持っていたり、通院している方は、必ず主治医の意見を聞いて、運動してよいのか、どのような運動が適しているのか、相談してください。